はじめに

3.反省・総括に基づく活動

ひかりの輪の賠償努力について

 ひかりの輪は、2009年にオウム真理教犯罪被害者支援機構との間で被害者賠償契約を締結しています。

 1年間にお支払いすべき額は、団体の経済状況を踏まえつつ、同機構との協議によって、毎年決定することとなっていますが、

2009年以降は毎年、「支払目標は800万円とし、最低でも300万円以上は支払う」という目標設定が続いています(契約第3条)。

そして、実際には、毎年以下の通りお支払いしてきました。

 (2008年〈契約の前年〉800万円 ※ただしオウム真理教破産管財人宛)
    2009年 300万円
    2010年 300万7961円
    2011年 300万6093円

 ここで、先ほど述べたとおり、2009年の契約当初、1年間の支払(最高)目標を800万円、法的支払い義務を300万円と設定した背景には

 ① この契約の前年(2008年)に、ひかりの輪がオウム真理教破産管財人にお支払いした額が、800万円だったという実績があること

 ② しかしながら、契約年(2009年)において、
いくつかの大きな事情の変化があったため、どうにか確実にお支払いをお約束できる額は300万円程度の見通しとなったこと

がありました。

 そして、実際のお支払額も、上記の通り、ほぼ見通し通り、300万円台となりました。
   
 その大きな事情の変化とは、以下の通りです。


(1) 専従会員の国民年金保険料の支払い

 ひかりの輪では、2008年度までは、専従会員(※団体施設に居住し、団体業務に専念するスタッフ。出家者)の国民年金保険料の納入を後回しにしてでも、賠償金の支払いに充てるべきであると考え、そのように実行してきました。

 しかし、年金保険料の未納が全国的な社会問題となり、法に定められた国民の義務を果たすべきあるとの考えに至ったことと、
オウム時代に出家したために、私有財産を有しない専従会員の将来の最低限の生活保障のためにも、契約年の2009年度からは、保険料の納入を行うようになりました。

 これにより数百万円単位の支出の増大=収支の悪化が生じました。


(2)専従会員の減少 (25名に半減)

 ひかりの輪は、専従会員による団体運営や、外部への就労において収入を得て、賠償金のお支払いに充てていますが、専従会員の数は、契約前年の2008年には55名いたところ、契約年の2009年を経て、2011年現在までに、25名に半減しています。


(3)不況等による収入の減少 (総資産も減少)

 契約年の2009年は、その前年(2008年)後半に発生したリーマンショックによる世界的な不況による影響が見られ始め、専従会員・非専従(一般の在家)会員の収入減少による、団体収益の悪化が生じました。

 なお、これに付け加えて、昨年(2011年)に発生した東日本大震災では、団体の仙台道場が被災するなどして、その影響を受け、団体の収入が低下しました。

 こうした中で、ひかりの輪では、最大限の経費節減や、可能な限りの収入の確保に励みながら、契約上の法的な義務である300万円台の支払いを何とか実現してまいりましたが、その結果として、総資産が下記の通り、減少しています。

 ※団体発足(2007年5月)以来の現金・預貯金資産の推移

  2007年 5月 2681万6077円
    2008年 5月 2129万2305円
    2009年 5月 2181万4302円
    2010年 5月 1811万2882円
    2011年11月 1631万3661円

 なお、ひかりの輪では、こうした団体の財務状態について、契約に基づき、オウム真理教犯罪被害者支援機構に対して、定期的に文書で会計報告を行っており、毎月の収入・支出の額を詳細に報告しています(2009年4月、2011年7月、2012年1月に文書報告)。

 そして、上記(1)~(3)の事情もお伝えしています。
 
 今後については、経済状態がなかなか上向かない中でありますが、いっそう収支の改善を図るとともに、同機構への透明な会計報告を継続しつつ、少しでも多くの賠償金がお支払いできるよう努力してまいります。