オウム信仰からの脱却

4.オウム教材の破棄

ひかりの輪は、オウム教材はすべて破棄し、使用していません

 「ひかりの輪」では、松本智津夫死刑囚(以下、麻原と表記)やオウム関連の教材(以下、オウム教材という)はすべて破棄し、一切使用していません。 

 現在、その破棄が全面的に完了していることは、度重なる公安調査庁の立入検査(2007年5月から調査法がさらに強化)の結果によっても、客観的に証明されています。

 その、多人数を動員して少なくとも10時間以上にわたって行われた、徹底した立ち入り調査の内容は、
・床のじゅうたんをめくって検査する
・衣装ケースの中の衣服(下着を含む)を全部出して、一枚一枚広げてポケットの中までもすべて検査する
・毛布を広げて検査する
・本の中に何か挟まっていないか、全ての本を取り出し、全ページめくって検査する
・天井裏を見る器具を持ってきて検査する
・額縁の裏をあけて検査する
・CDやDVDは全部再生して検査する
という徹底したものでした。
(おそらく、当団体がオウム教材破棄を徹底化していることに対応して、公安調査庁においても検査方法を強化したものと思われます。)

 また、自宅等で一般の生活を営む非専従会員(いわゆる在家会員)や、新たにアレフを脱会した元オウム信者に対しても、引き続き継続して、その破棄を推奨・指導しています。

 オウム教材破棄の経緯について補足すると、その方針は、アレフ脱会前の2006年11月の、アレフ代表派時代に決定し、その後、破棄を徹底する期間を取り、全面破棄後にひかりの輪を設立したという経緯でした。

 アレフ教団時代には、麻原の教義の中で事件に結びつかないと思われるオウム教材は採用していましたが、議論を繰り返した結果、最終的に、内容を問わず、オウム教材は一切破棄する決定に至りました。

 その大きな理由は、麻原への依存・個人崇拝をすべて断ち切り、すべての人々の中に等しく仏性を見ていこうという新たな実践を、実際に行うためには、オウム教材を使用することは、その目的と反し、実践の妨げとなると判断いたしました。

 以下に、オウム教材完全破棄までの経緯について、記録として掲載いたします。

(1)破棄開始の経緯――麻原への依存を断ち切るため決定

 ひかりの輪設立以前の2007年に、オウム教材完全破棄を行うことを決定し、教材破棄を開始した経緯の詳細について掲載します。 >>こちらのページへ

(2)破棄漏れ――なぜ生じたのか?


 2007年2月末(オウム脱会直前)までに、オウム教材完全破棄を実施した上で、2007年3月にオウム教団を脱会、2007年5月にひかりの輪を設立しました。しかし、同年5月の公安調査庁の立ち入り調査において、いくつかの破棄漏れオウム教材が発見され、オウム教材が保管されていたと報道されました。ここでは当時の実態について、詳細に掲載します。 >>こちらのページへ

(3)破棄漏れ――根絶を徹底する

 破棄漏れの根絶を徹底するために、団体内において、専門検査チームによる、徹底した全国施設の巡回チェックを行いました。その徹底した検査の状況について掲載します。 >>こちらのページへ

(4)破棄完了――公安調査庁も破棄済を公式確認(2008年3月まで)

 その後の公安調査庁の立ち入り調査では、各施設とも、多人数を動員して、1日10時間以上もの、たいへん細かな立ち入り調査が、まさにオウム教材を「草の根を分けてでも探し出す」かのように行われました。そしてその結果、オウム教材の破棄が、公安調査庁によって、公式に確認されるに至ったのでした。 >>こちらのページへ

[(5)約3年間にわたり公安調査庁も、オウム教材破棄済を連続確認(2010年9月現在)

 その後、2008年5月~2010年9月までの間、ひかりの輪への公安調査庁の立ち入り検査は、各施設において2~5回行われましたが、いずれの場所においても、オウム教材は一切発見されませんでした。
 公安調査庁のホームページにもその旨記載があることからも、当団体施設にはオウム教材が全く存在しないことを、公式に確認していることがわかります。>>こちらのページへ

(1)破棄開始の経緯――麻原への依存を断ち切るため決定

 当団体では、オウム真理教・松本智津夫(麻原彰晃)による著作をはじめとするオウム真理教・アレフ作成の教材は、当然のことながら、一切使用していません。
 (※それらの教材のことを以下の文中で、「オウム教材」と記すことにします)

 当団体の前身である「宗教団体アーレフ代表派」時代の2006年11月以降、順次、オウム教材の使用を停止するとともに、それらを回収・破棄して、現在、専従スタッフ(いわゆる出家会員)は、その一切を破棄し終えました。

 そのため、現時点で、当団体施設内からは、オウム教材はすべて除去されています。

  また、自宅等で一般の生活を営む非専従会員(いわゆる在家会員)や、新たにアレフを脱会した元オウム信者に対しても、引き続き継続して、その自宅における破棄を推奨・指導しています。

 まず以下に、専従スタッフによる破棄の経緯について、ご報告します。


◎オウム教材破棄の決定

 オウム教材破棄の方針は、当団体の前身である「宗教団体アーレフ代表派」の時代に、すでに決定されました。

 それまで、オウム教材の扱いについては、代表派のスタッフ全員が集まって議論を繰り返してきましたが、2006年11月の会合において、オウム教材は、その内容を問わず一切破棄することで、最終的に決定しました。
 
 理由は、麻原への依存を断ち切るためです。

 すでに、宗教団体アーレフにおいては、2000年以降、何度かにわたって、麻原の著作等のうち、個人崇拝が過度なものやハルマゲドン思想を強調するもの等は排除していました。

 つまり、私たちの手元に2006年11月時点で残存していたオウム教材は、その内容上、一般的な仏教法則を説いたにすぎないものが大部分だったのですが、私たちは、あえてその全てを使用せず、破棄する方針を定めたのでした。


◎麻原への依存からの脱却

 まだ当時は「宗教団体アーレフ代表派」という形で、依然アーレフに属していたとはいえ、私たちの考えは、すでに麻原から脱却していく方向で固まっていました。

 2004年11月以降、「一連のオウム事件を直視・反省して、教団のあり方を改めていこう」という考えのスタッフが上祐代表のもとに集まって、アーレ フ内で「代表派」を結成し始めてからというもの、麻原の著作等の扱いについてはたびたび議論の俎上に上がっていましたが、2006年11月時点で、 ようやく全面破棄の方針に踏み切ることができたのでした。

 それまでの間、オウム事件の詳細を研究したり、その原因を議論したり、事件が社会にもたらした惨禍を直視したりする勉強会を繰り返してきた結果、 特定の人間を特別視・神格化するというオウム真理教の誤った実践を決して繰り返してはならないという意識を皆が確定的に共有できるようになっていきまし た。

 その結果、麻原の書籍等のオウム教材を使用したり、たとえ使用はしなくても保持したりし続けることは、麻原への依存を維持・強化すること につながりかねず、個人崇拝から脱却し、すべての人々の中に等しく仏性を見ていこうという私たちが目指す実践に反することになると考え、オウム教材の全面破棄 を決めたのでした。


◎破棄目標を2007年2月末までに設定

 2006年11月の会合では、専従スタッフを対象として、主に以下のことが決められました。

・麻原の著作をはじめとするオウム真理教・宗教団体アーレフが作成した教材は、その全てを破棄する(アーレフ代表派が、その理念に基づいて独自に作成した教材は除く)。
 教材だけではなく、オウム・アーレフ作成の法具や写真の類も含めて一切を破棄する。

・立位礼拝やマントラ等の修行法も、従来のものは廃止し、独自のものに改める。

・従来の祭壇も廃止し、独自のものに改める。

・オウム教材に代わる、独自の新しい理念に基づく教材の作成を進める。

・破棄決定したオウム教材・修行を保持・実行するなどの規律違反を犯した専従スタッフに対しては、事情に応じて、訓戒・降格・除名等の処分を行う。

・オウム教材の破棄は、2007年2月末までの完了を目標とする。

 主に以上のことを決定した上で、私たちは破棄作業に着手しました。

 その後の経緯については、次回以降の記事で引き続きご報告します。


(2)破棄漏れ――なぜ生じたのか?

◎2007年2月末までに各人の破棄作業を完了

 先に記した通り、2006年11月の会合で、旧教材の破棄を2007年2月末までに完了することを決定して以降、スタッフ各人が自室や担当エリアをチェックして、徐々に破棄作業を進めていきました。

 具体的には、焼却や裁断を行い、アーレフ教団から貸与されていた法具等については同教団(いわゆる反代表派主導)への返還という方法で廃棄していきました。

 その数は膨大なもので、破棄に際して一時集積させたところ、コンテナ倉庫がいっぱいになるほどでした。

 また、パソコンの中に入っていた画像、音声、説法等のデータは、完全抹消しました。

 その進行状況や、破棄作業のために一時使用した上記倉庫の住所等は、逐一、公安調査庁にも文書および口頭で報告し、公に作業を進めました。

 こうして、スタッフ各人が2月末までに担当エリアでの破棄作業を完了した後、法務部門などのスタッフが、各エリアを巡回して、確実に破棄が完了しているかをチェックしていきました。

 この作業完了後の2007年3月7日、アーレフ代表派のスタッフはアーレフを脱会し、同年5月に新団体ひかりの輪を設立したのでした。

◎2007年5月の立入検査で破棄漏れオウム教材が発見

 新団体設立直後の5月10日、公安調査庁は、ひかりの輪とアーレフの全国の施設を一斉に立入検査しました。
 この際、当団体の複数の施設から、オウム教材が発見されました。

 これを受けて、公安調査庁は当団体が旧教材を「保管」していたと発表しましたが、調査の結果、いずれも意図的な「保管」がなされていたわけではなく、担当スタッフの見落とし等による過失によって、"破棄漏れ"になっていたものばかりであることがわかりました。

 その全てについて、一つずつご説明すると、以下の通りです。
(以下、①破棄漏れ旧教材が確認された場所、②破棄漏れ旧教材の内容、③破棄漏れとなった事情、を指します)

■①世田谷本部第一道場ブース内のパソコン
 ②麻原の画像データ1点
 ③同パソコン内からすでに消去したアーレフ教団カラオケソフト用
  データの残存と思われるが、見落として、破棄し忘れ。

■①本部103号室の共有スペース
 ②麻原の説法の一部を抜粋した印刷物3枚
 ③物陰の壁に貼られていたままだったため、見落とし、破棄し忘れ。

■①本部103号室のスタッフA管理のパソコン
 ②麻原の画像データ1点
 ③以前に他のスタッフが管理しており、その後スタッフAが譲り受
  けたパソコンであり、おそらく以前から入っていたものと思われ
  る。スタッフA自身、画像データ自体には見覚えなし。見落とし、
  破棄し忘れ。

■①本部103号室の共有スペース
 ②オウム真理教・アーレフの教本類1箱
 ③別室のスタッフBが、破棄するためにその場にまとめて置いてい
  たものの、置いていた事実自体を忘れてしまい、破棄し忘れ。

■①本部103号室の音楽班管理スペース
 ②松本氏作曲の音楽が収録されたカセットテープ1本
 ③一般のカセットに混じっていたため見落とし、破棄し忘れ。

■①本部103号室のスタッフC居住スペース
 ②オウム・アーレフで配付されたマンダラの紙1枚
 ③見落とし、破棄し忘れ

■①本部103号室のスタッフD居住スペース
 ②麻原の写真1枚
 ③生活用品雑貨に紛れ込んでしまっていたので見落とし、破棄し忘れ。

■①本部204号室のスタッフE管理パソコン
 ②麻原の唱えるマントラの音声データ2点
 ③旧教材破棄決定以前に、CDからパソコンに試しに取り込んだ
  際、失敗したと思って放置していたら、実はパソコン内の予期
  せぬフォルダに取り込まれていたことに本人も気づかず、見落
  とし、破棄し忘れ。
公安調査庁の発表では「出家信徒がパソコン内に麻原の唱える
マントラ(呪文)等の音声ファイルを保管していた」とされている)

■①本部204号室のスタッフF管理パソコン
 ②麻原の画像データ1点
 ③以前に他のスタッフが管理しており、その後スタッフFが譲り受
  けたパソコンであり、おそらく以前から入っていたものと思われ
  る。スタッフF自身、画像データ自体には見覚えなし。見落とし、
  破棄し忘れ。

■①本部205号室のスタッフB居住スペース
 ②麻原の説法CD3枚、カセット2本、
  昔のカレンダーで松本氏の言葉があるもの1枚
 ③そこにあるのを忘れており、見落とし、破棄し忘れ。

■①大阪支部の5階控え室のラジカセ内
 ②麻原のマントラCD1枚
 ③見落とし、破棄し忘れ。

■①大阪支部の4階事務室の棚
 ②麻原の説法CD1枚
 ③3年ほど触っていない他の一般CDの中に混じっていたため、見
  落とし、破棄し忘れ。

■①小諸支部のスタッフG居室
 ②麻原の著書2冊
 ③他の書籍に混じっていたため見落とし、破棄し忘れ。

■①小諸支部のスタッフG居室
 ②麻原の写真2枚
 ③ラックの引き出しの側面にへばりついていた上、他のものとの間
  に挟まっていたため見落とし、破棄し忘れ。
公安調査庁の発表では、「麻原及び同人の長男と次男の肖像写真
を保管していた」とされている)

■①小諸支部の通路脇
 ②麻原監修のビデオ11本
 ③大量の他の荷物と一緒にあったため、それらと同様のものと思い
  こみ見落とし、破棄し忘れ)

■①小諸支部の倉庫
 ②麻原のマントラCD1枚
 ③パソコン関係の大量の一般CDの中に混じっていたため見落とし、
  破棄し忘れ。

■①小諸支部の祭壇裏の押し入れ
 ②シヴァ神の絵
 ③数年間動かしていなかった大型荷物ケースの裏に丸まって落ちこ
  んでいたので見落とし、破棄し忘れ。
公安調査庁の発表では「麻原がその化身とされるシヴァ神の絵を祭
壇の陰の押入れに保管していた」とされている)

■①横浜支部の押し入れ
 ②麻原の詞章の紙、数枚
 ③他の紙資料の中にあって未整理だったため見落とし、破棄漏れ。

■①船橋支部のスタッフI居室
 ②麻原の子息の写真2枚、松本氏の歌の歌詞カード1綴り
 ③すでに使用しておらず捨てる予定だった10年以上前の銀行預金
  通帳の中に挟まっていたため、見落とし、破棄漏れ。
公安調査庁の発表では、「麻原及び同人の長男と次男の肖像写真
を保管していた」とされている)

■①船橋支部の道場押し入れ
 ②麻原の戒律説法集、
  オウム・アーレフで配付されたマンダラの紙3枚
 ③見落とし、廃棄漏れ

◎破棄漏れへの反省および関係者の処分

 以上の通り、立入検査の結果、破棄漏れ旧教材が確認されました。

 それまで、数十人いる当団体のスタッフが、十数年間にわたってオウム・アーレフから配付されていたオウム教材は、書籍や冊子・CD・カセット・法具の ほか、細かいものを合わせれば、一人当たり少なくとも数百点前後にのぼっており、また各支部道場にも、来訪する在家会員用に、同じく数百点もの教材が設置 されていました。
 
 これらのコンテナ倉庫いっぱいになるほどの膨大なオウム教材のほとんど全てが破棄されていたことが、立入検査の結果、明らかになったとはいえ、まだ上記の通 りの見落としによる破棄漏れがあったことは、スタッフ各人にオウム教材破棄の重要性と緊張感が欠けていたからにほかなりません。

 もっとも、教材類の中には、すぐ目につく大きさの書籍だけではなく、手の中に収まってしまうような小さな写真やシール、バッジ、手のひらサイズのコンパク トで薄い冊子、1枚だけのペーパー等も多数あり、そうしたものが十数年間の出家生活の中で、あちこちに深く紛れ込んでしまっており、本人も失念しているパ ターンが多い状況でした。
 同様のことが、パソコン上のデータにも当てはまり、本人も認識していないようなフォルダに入り込んでしまっているケースが全てでした。

 しかし、過失は過失として厳しく戒められなければならないので、当団体では、関係者に責任を自覚させるため、オウム教材破棄の総責任者である広末法務部長を訓戒処分にした上、破棄漏れの直接の責任等があったスタッフ15名を、同じく訓戒処分にしました。

 その上で、再度、スタッフ各人が、破棄漏れ教材がないか、担当エリアを徹底的にチェックしていくこととしました。
 今度こそは、必ず破棄漏れを根絶するという強い決意をもって臨みました。(続く)

(3)破棄漏れ――根絶を徹底する

◎07年7月を目標に、破棄漏れ再チェック開始

 先に記したとおり、2007年5月10日の立入検査で、破棄漏れオウム教材が確認されたため、再度、スタッフ全員が、徹底的に破棄漏れがないかのチェック作業を行うことにしました。
 
 各人の再チェック作業の目標期限を7月上旬頃とし、その後、専門の検査チームを結成して、巡回チェック作業をすることにしました。
 そのことは、当団体のサイトにも公表しました。

 また、当団体の本部が所在するマンションの上階には、一般の住民の方が居住されていることから、当団体では一般住民の皆さまに対して、生活上のご 迷惑をおかけしない旨の約束事項(例えば「騒音・振動をたてない」「上階に立ち入らない」「本部で行事がある際は事前に連絡する」等の生活規定)を文書で お渡ししているのですが、その中にも、次のように明記しました。

 「オウム真理教・アーレフの教材を故意に保持したり使用したりしてはならず、またその教義を広める行為をしてはならない。」

 このようにして、上階の一般住民の皆さまに対しても、決してオウム教材は保持しないことを公にお約束しました。

 そのようにして再チェック作業を進めていったのですが、諸般の事情で遅れが出て、作業が7月下旬にまでずれ込んでしまったため、破棄作業の総責任者である広末法務部長はじめ関係副代表を3カ月の減給処分とした上で、さらに再チェック作業を促進しました。

 そして、7月末には、一応、各人の破棄漏れ再チェック作業が終了しました。

◎専門検査チームによる全国施設の巡回チェック開始

 各人の作業終了を受けて、各施設の破棄漏れ再チェックが完全にできているかどうかを確認するために、専門の検査チームが結成されました。
 広末法務部長はじめとする数名がチームを組んで、各施設を巡回し、検査することになったのです。

①1回目の巡回検査

 専門検査チームは、まず、7月22日から27日にかけて、本部、横浜支部、大阪支部、船橋支部、小諸支部、仙台のアパート(東北方面の担当スタッフの住居)を回りました。

 団体業務のためのスペースや調度類はもとより、数十人いるスタッフ全員の私物に至るまで、細かく検査しました。

 例えば、高い棚の上や押し入れの中にある荷物は全て外に出し、荷物の箱は全て開けて底まで見て、本や冊子の間に何か挟まっていないか全ページをめ くって見て、額の裏に昔の写真が残っていないかをチェックして、さらには各人の衣類のポケットの中に至るまで、検査できるところはすべて検査し尽くすとい うやり方で、連日作業を進めました。

 また、各施設のパソコンについても、パソコンに詳しい専門検査チームのスタッフが、そのHDDの内部等を全てを検索して、オウム教材に関するデータが破棄漏れで残存していないかを確認していきました。

②2回目の巡回検査

 それでも破棄漏れの見落としがあるかもしれないため、専門検査チームは、念には念を入れて、再度、各地の検査に回りました。2巡目の検査です。

 つまり、今度は7月28日から8月8日までかけて、上記の全施設に加えて、その時期に確保した福岡のアパート(九州方面の担当スタッフの住居)にまで足をのばして、さらに同様の細かな検査を繰り返しました。

③3回目の巡回検査

 その後も、スタッフ各人が8月16日から19日にかけて自分の担当エリアを再チェックしたあと、さらに専門検査チームによって、9月以降、3回目の巡回検査が実施されていきました。

 これらの再三にわたる専門検査チームの検査によって、各地で若干の破棄漏れ教材が確認され、それらは確実に破棄されました。

◎上祐代表から全スタッフへ訓示

 12月には、上祐代表から全スタッフに対して、オウム教材破棄についての訓示がなされました。
 つまり、私たちは、麻原への依存からの脱却を主な目的としてオウム教材破棄に取り組んできたが、今一度、もう一つの重要な目的を想起すべきではないか―― それは、「団体に不安を抱いている社会に対して安心を与える」という目的を強く自覚すべきではないか、という内容でした。

 当団体に対する社会の目は厳しく、5月10日の検査で破棄漏れオウム教材が発見された際の報道にもあったとおり、いまだに当団体が麻原の教材を隠し持っているのではないかという疑いの目を向けられています。

 社会に与えているこのような不安を取り除いていくためにも、私たちは、依存を脱却していくという自己本位の目的ではなくて、社会のための教材破棄であることを強く自覚した上で、100%のパーフェクトな教材破棄を完成させなければならないということです。

 なぜならば、これまでのように99・9%の破棄が完了していても、0・1%の破棄漏れがあれば、公安調査庁の発表や報道を通じて、社会に対して多大な不安を与えてしまうことになるからです。

 この現実を明確に自覚して、地道にコツコツとオウム教材破棄に取り組んでいく姿勢がスタッフには必要であり、そのような姿勢を培っていくことが、無思慮に性急に事を進めようとして道を誤ったオウム・アーレフの人格を改善していくことにもなる、という趣旨の上祐代表の訓示でした。

◎アーレフ代表派作成の教材も破棄

 そこで私たちは、さらに踏み込んで教材破棄を進めることにしました。

 つまり、これまでは2006年11月の決定――、

◎麻原の著作をはじめとするオウム真理教・宗教団体アーレフが作成した教材は、その全てを破棄する(アーレフ代表派が、その理念に基づいて独自に作成した教材は除く)。
 に従って、「アーレフ代表派が、その理念に基づいて独自に作成した教材」については破棄対象から除外していたのですが、2007年12月18日のスタッフ会合で、これらアーレフ代表派の教材も追加して原則破棄することに決めたのです。

 つまり、原則として、アーレフを脱会した2007年3月7日以降に作成した教材しか、今後は使用しないことに決めたのです。
 
 この決定に従って、スタッフはアーレフ代表派教材の破棄を進め、今月(2008年3月)上旬までに破棄を完了したのでした。(続く)

(4)破棄完了――公安調査庁も破棄済を公式確認

◎公安調査庁の立入検査の徹底化

 先に述べたような形で、当団体が繰り返し繰り返し、オウム教材破棄作業を徹底していくのと歩調を合わせるようにして、公安調査庁の立入検査も、ますます徹底化していきました。

 つまり、立入検査において、

・床のじゅうたんをめくって検査する
・衣装ケースの中の衣服を全部出して、一枚一枚広げて検査する
・毛布を広げて検査する
・本の中に何か挟まっていないか、全ての本を取り出し、全ページめくって検査する
・天井裏を見る器具を持ってきて検査する
・額縁の裏をあけて検査する
・CDやDVDは全部再生して検査する

という徹底した検査が行われるようになっていったのです。

 おそらく、当団体がオウム教材破棄を徹底化していることに対応して、公安調査庁においても検査方法を強化したものと思われます。

 多人数を動員して少なくとも10時間以上にわたって行われるこれらの検査は、まさにオウム教材を「草の根を分けてでも探し出す」かのような光景だったと、立ち会ったスタッフは話していました。

 このこと自体は、当団体の教材破棄をますます後押しするものとして、前向きに受け止めたいと思います。

◎公安調査庁が、各地のオウム教材の破棄を公式確認

 先に記した2007年5月10日の立入検査以降、現在(2008年3月10日)に至るまで、当団体の施設等の全てに対して、以下の通りの立入検査が徹底的に行われていきました。

 以下に、順に、結果等をご報告します。

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■2007年7月13日 福岡アパート
        (九州地区担当のスタッフの在住場所・福岡市内)

 オウム教材は、一切確認されなかった。

 当日の公安調査庁の立入検査結果発表に よれば、同じ日に立入検査をしたアーレフの福岡支部については「施設内には,教団特有の祭壇を備えた修行場が設けられ,麻原彰晃こと松本智津夫の唱えるマ ントラ(呪文)が流されていたほか,麻原に関する物件が確認された」とある一方、当団体の福岡アパート(「福岡東施設」と記載)については、そのような論 及が一切ないことからも、オウム教材が一切確認されなかったことは明らか。
 
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■2007年10月19日 小諸支部

 オウム教材が、2点確認された。

 1点は、麻原の詞章が入ったカセットテープ。衣装ケースの奥に入り込んでいて、見落とし、破棄漏れ。

 もう1点は、麻原が作曲した音楽が入ったDVD。DVD表面に何の表記もなかったので、見落とし、破棄漏れ。

 当日の公安調査庁の立入検査結果発表に よれば、同じ日に立入検査をしたアーレフの松本支部(同じ長野県内)については「松本に関連する物件が多数保管されていた」とある一方、当団体の小諸支部 については、「松本に関連する物件等が確認された」との記載にとどまっていることからも、オウム教材がごく少数残っていたにすぎない状況であることは明らか。

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■2007年11月1日 横浜支部

 オウム教材は、一切確認されなかった。

 当日の公安調査庁の立入検査結果発表によれば、同じ日に立入検査をしたアーレフの横浜支部については「松本に関連する物件が多数保管されていた」とある一方、当団体の横浜支部(「港南施設」と記載)については、そのような論及が一切ないことからも、オウム教材が一切確認されなかったことは明らか。

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■2007年11月15日 大阪支部

 オウム教材は、一切確認されなかった。

 当日の公安調査庁の立入検査結果発表に よれば、同じ日に立入検査をしたアーレフの大阪支部およびその付属施設(「生野施設」「大阪平野西施設」と記載)については「松本関連物品が多数保管されていた」とある一方、当団体の大阪支部については、そのような論及が一切ないことからも、オウム教材が一切確認されなかったことは明らか。

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■2007年11月29~30日 船橋支部

 オウム教材が、2点確認された。

 1点は、オウム真理教時代のバッジ。10年以上使用していなかったリュックサックの中の見えにくい内ポケットの中に入り込んでいたため、見落とし、破棄漏れ。

 もう1点は、手帳サイズの麻原作成の瞑想テキスト。もともと小型であることに加えて、押し入れの奥に封筒に入った状態だったので、見落とし、破棄漏れ。

 当日の公安調査庁の立入検査結果発表に よれば、同じ日に立入検査をしたアーレフの野田施設(同じ千葉県内)については「同人(麻原)に関連する物件が多数確認された」とある一方、当団体の船橋 支部(「鎌ヶ谷施設」と記載)については、「同派が廃棄の対象としていた教材が数点確認された」との記載にとどまっていることからも、オウム教材がごく少数 残っていたにすぎない状況であることは明らか。

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■2007年12月19~20日 本部(世田谷区)

 オウム教材等が、3点確認された。

 1点は、麻原のマントラCD。長年使われておらず放置されていた古びたCDデッキ(一見してCDデッキと見分けがつきにくいタイプのもの)の中に残っていたため、見落とし、破棄漏れ。

 もう1点は、麻原の説法が一部引用された紙資料。アーレフ代表派が、アーレフ教団の社会的で穏健な運営を訴えるために2005年頃に作成した内 部資料であり、松本氏の説法が引用されているため本来破棄対象だったが、所有者のスタッフが、破棄対象外と勘違いし、所持していたもの。

 残る1点は、麻原の説法を引用した講話が収録されたDVD。同じく、アーレフ代表派が、アーレフ教団の社会的で穏健な運営を訴えるために 2006年(ただし11月のオウム教材破棄決定前)に作成した資料であり、麻原の説法が引用されているため本来破棄対象だったが、管理者のスタッフが、破棄対象外と勘違いし、残置していたもの。

 本部建物は、道場が2室、居室等が13室あり、40人を超えるスタッフが居住している「大所帯」であることからも、オウム教材の破棄は、ほぼ完全に終了していることは明らか。

..........................................................................................

■2008年1月18日 仙台支部

 オウム教材は、一切確認されなかった。

 当日の公安調査庁の立入検査結果発表において、オウム教材に関する論及が一切ないことからも、オウム教材が一切確認されなかったことは明らか。

..........................................................................................


◎破棄漏れ責任者に対する処分

 なお、上記の破棄漏れオウム教材を所有または管理していたスタッフに対しては、減給処分等の処分を行い、団体内にその事実を公表して、その過失を厳しく戒めました。


◎立入検査で明らかになったオウム教材全面破棄

 以上の通り、2007年5月10日以降、当団体の全施設等は徹底した立入検査を受けましたが、現在(2008年3月10日)までの状況を整理すると、以下の通りとなることがわかります。

◎横浜支部、仙台支部、大阪支部、福岡アパートの4拠点では、オウム教材は一切確認されなかった。

◎本部、船橋支部、小諸支部の3拠点では、オウム教材が確認されたが、そのうち、
・4名の所有者スタッフが、ほぼ1点ずつ見落とし、破棄漏れ
・2名の所有者、管理者スタッフが、1点ずつ、破棄対象外と誤解し残置して、破棄漏れ
をしていた。

 これらを、さらに整理すると、

◎当初は五十数名の専従スタッフ全員が、各々、多くて約数百点ずつのオウム教材を所有・管理していたが、上記の検査時までには、6名のスタッフがほぼ1点ずつ破棄漏れ教材を所有・管理しているにすぎない状態となっていた。

◎当初はコンテナ倉庫いっぱいになるほどの、軽く万単位となる膨大な量であったオウム教材が、上記の検査時までには、少なくとも数点ほどとなるまでに破棄されていた。

 といえます。
 しかも、現時点では、上記の数点ほどの破棄漏れオウム教材はすべて除去されているため、当団体施設内におけるオウム教材は、少なくとも把握されている限りにおいては皆無ということになります。

 以上の通り、公安調査庁による「草の根を分けてでも探し出す」かのような徹底的な立入検査によっても、当団体施設内における専従スタッフのオウム教材破棄が全面的に完了したといってもよい状況に至っていることが、ご理解いただけたことと思います。


◎オウム教材破棄から、さらなる進化へと

 むろん、オウム教材を全面破棄するということは、改革の一つのステップにすぎず、オウム教材がなくなったからそれでよいというものではありません。

 麻原への絶対視に結びついた依存心から完全に脱却し、社会へ安心をもたらすためには、私たちの一人一人が、人や動物、自然を含む全ての存在の中に神や仏を見いだし、一元的な世界観・宗教観を体得し、精神的に自立していく必要があります。

 オウム教材破棄を一つの機会として、専従スタッフは、さらなる精神的進化と社会への奉仕をなしうるよう、今後も努力していく決意です。

(5)約3年間にわたり公安調査庁も、オウム教材破棄済を連続確認

 前回までの記事は、2008年3月に書かれたものですので、公安調査庁の立入検査結果は、2008年1月のものまでしかご紹介していませんでした。

 それでも、すでにオウム教材の破棄が全面的に完了していることが公安調査庁によって公式確認されていることがわかりました。

 そこで、ここでは、念のため、それ以降の当団体施設への立入検査の結果を、ご紹介しておきます。

 つまり、2008年5月から本年(2010年)9月までの間、公安調査庁が、当団体施設に対して、立入検査を行った結果です。

 その詳細は、以下の「2008年5月~2010年9月立入検査結果一覧」の通りです。いずれも、公安調査庁の公式発表が記載されたホームページにリンクさせてありますので、ご覧下さい。

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「2008年5月~2010年9月立入検査一覧」

■2008年5月15日 大阪支部
http://www.moj.go.jp/psia/kouan_press_080516.html
(文中では「大阪施設」と記載)

■2008年5月23日 名古屋支部
http://www.moj.go.jp/psia/kouan_press_080523.html
(文中では「豊明施設」と記載)

■2008年7月23日 大阪支部・横浜支部
http://www.moj.go.jp/psia/kouan_press_080723.html
(文中では「大阪施設」「横浜西施設」と記載)

■2008年9月11日 仙台支部
http://www.moj.go.jp/psia/kouan_press_080911.html
(文中では「仙台施設」と記載)

■2008年10月31日 東京本部・千葉支部
http://www.moj.go.jp/psia/kouan_press_081031-1.html
(文中では「南烏山施設」の「上祐派」および「鎌ヶ谷施設」と記載)

■2008年11月18日 福岡ひかりの輪の会スタッフ住居
http://www.moj.go.jp/psia/kouan_press_081118-1.html
(文中では「福岡東施設」と記載)

■2008年12月5-6日 長野支部・東京本部・千葉支部
http://www.moj.go.jp/psia/kouan_press_081208-1.html
(文中では「小諸施設」「南烏山施設」「鎌ヶ谷施設」と記載)

■2009年5月22日 名古屋支部
http://www.moj.go.jp/psia/kouan_press_090522-1.html
(文中では「豊明施設」と記載)

■2009年6月16日 大阪支部
http://www.moj.go.jp/psia/kouan_press_090616-1.html
(文中では「大阪施設」と記載)

■2009年7月24日 横浜支部・長野支部
http://www.moj.go.jp/psia/kouan_press_090724-1.html
(文中では「横浜西施設」「小諸施設」と記載)

■2009年11月8日 仙台支部
http://www.moj.go.jp/psia/kouan_press_091109-1.html
(文中では「仙台施設」と記載)

■2008年11月25日 福岡支部
http://www.moj.go.jp/psia/kouan_press_091125-1.html
(文中では「福岡東施設」と記載)

■2009年12月10日 東京本部
http://www.moj.go.jp/psia/kouan_press_091211-1.html
(文中では「南烏山施設」のうち「上祐派」と記載)

■2010年1月21日 大阪支部
http://www.moj.go.jp/psia/kouan_press_100121-1.html
(文中では「大阪施設」と記載)

■2010年2月13日 福岡ひかりの輪の会スタッフ住居
http://www.moj.go.jp/psia/kouan_press_100215-1.html
(文中では「福岡東施設」と記載)

■2010年2月17日 千葉支部
http://www.moj.go.jp/psia/kouan_press_100217-1.html
(文中では「鎌ヶ谷施設」と記載)

■2010年4月20日 横浜支部
http://www.moj.go.jp/psia/kouan_press_100421.html
(文中では「横浜西施設」と記載)

■2010年6月11日 東京本部
http://www.moj.go.jp/psia/kouan_press_100611.html
(文中では「南烏山施設」のうち「上祐派」と記載)

■2010年6月17日 仙台支部
http://www.moj.go.jp/psia/kouan_press_100618.html
(文中では「仙台施設」と記載)

■2010年7月22日 大阪支部
http://www.moj.go.jp/psia/kouan_press_100722.html
(文中では「大阪施設」と記載)

■2010年9月10日 名古屋支部
http://www.moj.go.jp/psia/kouan_press_100910.html
(文中では「豊明施設」と記載)

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 以上の通り、2008年5月から本年(2010年)9月までの間、公安調査庁は、当団体の各施設に対して、以下の回数で、立入検査を行いました。

 ・東京本部 4回
 ・千葉支部 3回
 ・横浜支部 3回
 ・大阪支部 5回
 ・長野支部 2回
 ・仙台支部 3回
 ・名古屋支部 3回
 ・福岡スタッフ住居 3回

 つまり、当団体の全ての施設(スタッフ住居含む)に対して、2~5回にわたって、繰り返し立入検査が行われましたが、いずれの場所においても、オウム教材は一切発見されていません

 もしオウム教材がある場合は、このアレフ施設(http://www.moj.go.jp/psia/kouan_press_090312-1.html)のように、確実にその記載がなされますが、当団体施設については、そうした記載が全くないことからも、オウム教材がもはや全く存在しないことが明らかです。

 以上の通り、2007年12月に破棄漏れのオウム教材がごく少数確認されたのを最後に、本年(2010年)9月までの、約3年間にわたって、公安調査庁は、当団体施設にはオウム教材が全く存在しないことを公式に確認していることがわかります。

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