◎2007年2月末までに各人の破棄作業を完了
先に記した通り、2006年11月の会合で、旧教材の破棄を2007年2月末までに完了することを決定して以降、スタッフ各人が自室や担当エリアをチェックして、徐々に破棄作業を進めていきました。
具体的には、焼却や裁断を行い、アーレフ教団から貸与されていた法具等については同教団(いわゆる反代表派主導)への返還という方法で廃棄していきました。
その数は膨大なもので、破棄に際して一時集積させたところ、コンテナ倉庫がいっぱいになるほどでした。
また、パソコンの中に入っていた画像、音声、説法等のデータは、完全抹消しました。
その進行状況や、破棄作業のために一時使用した上記倉庫の住所等は、逐一、公安調査庁にも文書および口頭で報告し、公に作業を進めました。
こうして、スタッフ各人が2月末までに担当エリアでの破棄作業を完了した後、法務部門などのスタッフが、各エリアを巡回して、確実に破棄が完了しているかをチェックしていきました。
この作業完了後の2007年3月7日、アーレフ代表派のスタッフはアーレフを脱会し、同年5月に新団体ひかりの輪を設立したのでした。
◎2007年5月の立入検査で破棄漏れオウム教材が発見
新団体設立直後の5月10日、公安調査庁は、ひかりの輪とアーレフの全国の施設を一斉に立入検査しました。
この際、当団体の複数の施設から、オウム教材が発見されました。
これを受けて、公安調査庁は当団体が旧教材を「保管」していたと発表しましたが、調査の結果、いずれも意図的な「保管」がなされていたわけではなく、担当スタッフの見落とし等による過失によって、"破棄漏れ"になっていたものばかりであることがわかりました。
その全てについて、一つずつご説明すると、以下の通りです。
(以下、①破棄漏れ旧教材が確認された場所、②破棄漏れ旧教材の内容、③破棄漏れとなった事情、を指します)
■①世田谷本部第一道場ブース内のパソコン
②麻原の画像データ1点
③同パソコン内からすでに消去したアーレフ教団カラオケソフト用
データの残存と思われるが、見落として、破棄し忘れ。
■①本部103号室の共有スペース
②麻原の説法の一部を抜粋した印刷物3枚
③物陰の壁に貼られていたままだったため、見落とし、破棄し忘れ。
■①本部103号室のスタッフA管理のパソコン
②麻原の画像データ1点
③以前に他のスタッフが管理しており、その後スタッフAが譲り受
けたパソコンであり、おそらく以前から入っていたものと思われ
る。スタッフA自身、画像データ自体には見覚えなし。見落とし、
破棄し忘れ。
■①本部103号室の共有スペース
②オウム真理教・アーレフの教本類1箱
③別室のスタッフBが、破棄するためにその場にまとめて置いてい
たものの、置いていた事実自体を忘れてしまい、破棄し忘れ。
■①本部103号室の音楽班管理スペース
②松本氏作曲の音楽が収録されたカセットテープ1本
③一般のカセットに混じっていたため見落とし、破棄し忘れ。
■①本部103号室のスタッフC居住スペース
②オウム・アーレフで配付されたマンダラの紙1枚
③見落とし、破棄し忘れ
■①本部103号室のスタッフD居住スペース
②麻原の写真1枚
③生活用品雑貨に紛れ込んでしまっていたので見落とし、破棄し忘れ。
■①本部204号室のスタッフE管理パソコン
②麻原の唱えるマントラの音声データ2点
③旧教材破棄決定以前に、CDからパソコンに試しに取り込んだ
際、失敗したと思って放置していたら、実はパソコン内の予期
せぬフォルダに取り込まれていたことに本人も気づかず、見落
とし、破棄し忘れ。
(公安調査庁の発表では「出家信徒がパソコン内に麻原の唱える
マントラ(呪文)等の音声ファイルを保管していた」とされている)
■①本部204号室のスタッフF管理パソコン
②麻原の画像データ1点
③以前に他のスタッフが管理しており、その後スタッフFが譲り受
けたパソコンであり、おそらく以前から入っていたものと思われ
る。スタッフF自身、画像データ自体には見覚えなし。見落とし、
破棄し忘れ。
■①本部205号室のスタッフB居住スペース
②麻原の説法CD3枚、カセット2本、
昔のカレンダーで松本氏の言葉があるもの1枚
③そこにあるのを忘れており、見落とし、破棄し忘れ。
■①大阪支部の5階控え室のラジカセ内
②麻原のマントラCD1枚
③見落とし、破棄し忘れ。
■①大阪支部の4階事務室の棚
②麻原の説法CD1枚
③3年ほど触っていない他の一般CDの中に混じっていたため、見
落とし、破棄し忘れ。
■①小諸支部のスタッフG居室
②麻原の著書2冊
③他の書籍に混じっていたため見落とし、破棄し忘れ。
■①小諸支部のスタッフG居室
②麻原の写真2枚
③ラックの引き出しの側面にへばりついていた上、他のものとの間
に挟まっていたため見落とし、破棄し忘れ。
(公安調査庁の発表では、「麻原及び同人の長男と次男の肖像写真
を保管していた」とされている)
■①小諸支部の通路脇
②麻原監修のビデオ11本
③大量の他の荷物と一緒にあったため、それらと同様のものと思い
こみ見落とし、破棄し忘れ)
■①小諸支部の倉庫
②麻原のマントラCD1枚
③パソコン関係の大量の一般CDの中に混じっていたため見落とし、
破棄し忘れ。
■①小諸支部の祭壇裏の押し入れ
②シヴァ神の絵
③数年間動かしていなかった大型荷物ケースの裏に丸まって落ちこ
んでいたので見落とし、破棄し忘れ。
(公安調査庁の発表では「麻原がその化身とされるシヴァ神の絵を祭
壇の陰の押入れに保管していた」とされている)
■①横浜支部の押し入れ
②麻原の詞章の紙、数枚
③他の紙資料の中にあって未整理だったため見落とし、破棄漏れ。
■①船橋支部のスタッフI居室
②麻原の子息の写真2枚、松本氏の歌の歌詞カード1綴り
③すでに使用しておらず捨てる予定だった10年以上前の銀行預金
通帳の中に挟まっていたため、見落とし、破棄漏れ。
(公安調査庁の発表では、「麻原及び同人の長男と次男の肖像写真
を保管していた」とされている)
■①船橋支部の道場押し入れ
②麻原の戒律説法集、
オウム・アーレフで配付されたマンダラの紙3枚
③見落とし、廃棄漏れ
◎破棄漏れへの反省および関係者の処分
以上の通り、立入検査の結果、破棄漏れ旧教材が確認されました。
それまで、数十人いる当団体のスタッフが、十数年間にわたってオウム・アーレフから配付されていたオウム教材は、書籍や冊子・CD・カセット・法具の
ほか、細かいものを合わせれば、一人当たり少なくとも数百点前後にのぼっており、また各支部道場にも、来訪する在家会員用に、同じく数百点もの教材が設置
されていました。
これらのコンテナ倉庫いっぱいになるほどの膨大なオウム教材のほとんど全てが破棄されていたことが、立入検査の結果、明らかになったとはいえ、まだ上記の通
りの見落としによる破棄漏れがあったことは、スタッフ各人にオウム教材破棄の重要性と緊張感が欠けていたからにほかなりません。
もっとも、教材類の中には、すぐ目につく大きさの書籍だけではなく、手の中に収まってしまうような小さな写真やシール、バッジ、手のひらサイズのコンパク
トで薄い冊子、1枚だけのペーパー等も多数あり、そうしたものが十数年間の出家生活の中で、あちこちに深く紛れ込んでしまっており、本人も失念しているパ
ターンが多い状況でした。
同様のことが、パソコン上のデータにも当てはまり、本人も認識していないようなフォルダに入り込んでしまっているケースが全てでした。
しかし、過失は過失として厳しく戒められなければならないので、当団体では、関係者に責任を自覚させるため、オウム教材破棄の総責任者である広末法務部長を訓戒処分にした上、破棄漏れの直接の責任等があったスタッフ15名を、同じく訓戒処分にしました。
その上で、再度、スタッフ各人が、破棄漏れ教材がないか、担当エリアを徹底的にチェックしていくこととしました。
今度こそは、必ず破棄漏れを根絶するという強い決意をもって臨みました。(続く)
