事件被害者への謝罪・賠償

7.Alephに対する要請:賠償契約の締結を

賠償拒否は契約違反で信義にもとる/ひかりの輪の行動と今後の対策

>>>アレフが被害者賠償を拒否する理由 の続きです。


2,賠償拒否は契約違反で信義にもとる

(1)賠償拒否は契約違反

アレフはオウム真理教犯罪被害者支援機構との賠償契約締結を拒否していますが、
これは実は法的にも問題があることなのです。

賠償のお支払記事にも記したとおり、アレフは、2000年に
オウム真理教破産管財人(故・阿部三郎弁護士)との間で締結した
被害者賠償契約を完全に履行していません。

その債権を破産管財人から引き継いだオウム真理教犯罪被害者支援機構に対して、
アレフは残っている債務を支払う法的義務があるのですが、
いろいろな口実を付けて、それを拒否しているのが現状です。

つまり、契約違反をしている状況なのです。


(2)賠償拒否は信義にもとる


そもそも2000年に故・阿部弁護士は、
アレフと賠償契約を結べば、その活動を容認することになる」という批判を受けながらも、
あえて、被害者の方々のために、契約を締結されました。
しかし、それはあくまで、アレフがきちんと賠償をするということが条件だったのです。

その当時のアレフは、団体規制法の施行等によって、いつ潰されてもおかしくない状況でした。
そんなところを、賠償をするからという一点において、その存続を何とか認められたようなものでした。

しかし、その賠償もせず、しかも「オウム事件は陰謀によるもの。オウムは無実」
などという、現実と反する洗脳的教化を、
多くの信者や一般の若者に対してさえ始めているのですから、
これはまさに信義にもとる行為といわざるをえません。

こうした、法的に問題があるばかりか、人としての信義にもとる行動をとる背景には、
先の記事のような、松本家の意向を背景にした
「宗教的理由」「経済的理由」
があると思われるのです。


3,アレフに賠償契約をさせるひかりの輪の努力

以上のようなアレフの問題行動に対して、
オウム真理教犯罪被害者支援機構は、大変困惑してこられました。

そこで、ひかりの輪では、2009年以降、アレフに賠償契約の締結に応じさせるために、
同機構からの要請にこたえて、参考となる情報を同機構に提供し続けてきました。

具体的には、アレフが被害者賠償契約に応じない理由や、
誰がそのような意思決定をしているのか等について、お知らせしてきました。

その情報提供努力は現在も継続していますが、
適宜、このブログ等で社会に対しても広く訴えていきたいと考えています


4,今後の対策案

今後、アレフに賠償契約締結に応じさせるためには、
もはや、より強硬な手段をとらざるをえないと思います。

たとえば、オウム真理教犯罪被害者支援機構によるアレフ資産の差押えや、
アレフに対する新たな破産手続等を行うこと
などが一案として考えられます。

ひかりの輪としては、同機構へのご協力を通じて、
アレフが真摯に被害者の方々に対して向き合い、
被害者賠償に応じるよう働きかけていきたいと思います。


アレフが賠償契約締結を拒否する理由

前の記事でもお知らせしましたように、
アレフは、いまだにオウム真理教犯罪被害者支援機構との、被害者賠償契約の締結を拒否しています。

今回は、なぜ、アレフが賠償契約を拒否するのか、その原因と、考え得る対策について
元オウム・アレフ信者である視点から、述べたいと思います。

 1,アレフが賠償契約締結を拒否する理由
 2,賠償拒否は契約違反で信義にもとる
 3,アレフに賠償契約をさせるひかりの輪の努力
 4,今後の対策案

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1,アレフが賠償契約締結を拒否する理由

(1)宗教的理由


アレフが賠償契約締結を拒否する理由は、主に二つあると考えられますが、
その一つ目は、「宗教的理由」です。
 
アレフの宗教教義において最も重要なことは、
「グル(麻原)
の意思」に絶対的に従うことです

その前提からすれば、麻原自身が事件関与を法廷で公式に認めておらず、
被害者賠償を指示していない以上、
それを勝手に行うことは、「グルの意思」に反することになります

そのため、アレフは、これまで紹介してきたように、

オウム事件は陰謀によって教団が陥れられたもので、教団は無実」

という洗脳教化を行ったり、被害者賠償契約の締結を拒否したりしてきたのです。

被害者賠償契約を締結するということは、オウムが事件を起こしたことを公に認めて、
その責任を負い、謝罪の意思をもって行うということですから、
麻原への帰依に反すること」になってしまいます

一方、アレフは、一般人からの寄付を受け付ける「サリン事件共助基金」には寄付を続けていますが、
これは善意の一般人にまじって「寄付してあげる」というスタンスで済むため、
必ずしも事件関与や責任を認めることにはならず、
「グルの意思」
に反するとまでは言えないと考えられるからです。

 
(2)経済的理由

賠償拒否の二つ目の理由として考えられるのが「経済的理由」です。

賠償契約を締結すれば、賠償金の全額を支払う義務が生じ、
年ごとに一定額の支払いを法的に義務づけられることになります。

これまでサリン事件共助基金に支払ってきたように、
「払いたい時に払いたいだけの額を払う」ということでは済まなくなります

また、オウム真理教犯罪被害者支援機構に、教団の経済報告をしなければならなくなります
(そうなれば、たとえば賠償努力をおろそかにして蓄財し、
 巨額の不動産物件の購入をするようなことはできなくなります)

「オウム事件は陰謀」という洗脳教化で多くの信者を騙して収入を得ているにもかかわらず、
事件関与を認めることを意味する賠償契約を結べば
収入が減る恐れもあります。
こうした「経済的理由」が賠償拒否の原因となっていると考えられるのです。

 
(3)その他のアレフ幹部の発言

ひかりの輪が賠償契約を結んだ2009年の4~6月頃には、
アレフの幹部が足立区内の施設において、出家信者を前に、
以下の理由から、被害者賠償はする必要がない旨の発言をしたとの情報があります。

 「2000年のアレフと破産管財人との間の賠償契約は、そもそも上祐が結んだものだから」
 「一般の信者は事件に関与していないから」
 「賠償金はすでに国が立て替えたから」


また、一部のアレフ出家者は、

「たとえアレフが賠償契約を締結しなくても、
 サリン事件共助基金に一定の寄付さえしていれば、
 オウム真理教犯罪被害者支援機構は強硬手段は取らない」

と考えているという情報もあります。


(4)松本家の関与

こうした賠償拒否への流れをアレフ内部で作ったのは、
麻原の家族=松本家である可能性が高いと思われます。

オウム真理教犯罪被害者支援機構によれば、
アレフ幹部は、ある段階までは賠償契約の交渉に応じていたものの、
途中から態度を豹変させ、以後まったく交渉のテーブルにつかなくなってしまったということです。

これは、アレフの実情を知る私たちからすれば、
アレフの幹部だけで決められることではないので、
背後に明らかに松本家の意向が働いたと見るのが自然です。

松本家がアレフを実質的に支配していることは、先日の報道からも明らかです。
 
続く

アレフが、被害者賠償契約の締結を拒否している事態について

 アレフが、被害者賠償契約の締結を拒否している現状について、改めて、本ブログで現状・実態をお伝えいたします。


1,アレフが、被害者賠償契約の締結を拒否


 ひかりの輪は、2009年7月に、オウム真理教犯罪被害者支援機構との間で、被害者賠償契約を締結していますが、アレフは、賠償契約の締結を拒否しています(※末尾資料①参照)。
 ひかりの輪は、この状況を憂慮し、アレフに対して契約の早期締結を訴えてきましたが、アレフ問題対策室においても、改めて、この場を借りて要求したいと思います。


2,ひかりの輪の被害者支援機構へのご協力

 被害者支援機構は、アレフが賠償契約締結を拒否していることに困惑しています。
 そこで、ひかりの輪は、アレフが賠償契約締結を拒否している真意や、誰がその意思決定をしていると思われるか等について、同機構から情報提供を求められましたので、それにご協力し、さらに、継続的なご協力をしてきました。


3,アレフ が賠償契約を拒否した経緯


 アレフの荒木広報部長は、2010年3月の記者会見で、「賠償契約に応じないのは、被害者支援機構への債権譲渡に関する質問に対する回答がアレフに返ってきていないからである」旨、発表しています。

 しかし、これは事実に反しています。同機構の中村裕二弁護士によれば、「同弁護士が行ったアレフ批判発言をアレフに対して徹底的に謝罪しない限りは、賠償契約に応じない」と、アレフは述べ続けてきたのです。
 それは、ひかりの輪のほうでも、2009年来、同機構の方々からお聞きしてきました。
 ひかりの輪としては、中村弁護士のアレフ批判発言は不適切とは思いませんし、また、当然のことながら、徹底した謝罪を求めたりするのは、加害者側のとるべき姿勢ではないと考えています。


4,アレフが賠償契約締結しない場合の、重大な問題点

 アレフ は賠償契約を結ばずに、一定の金銭を「サリン事件等共助基金」に振り込んではいます。
 しかし、同機構によれば、同機構との間の新たな賠償契約締結がない限りは、事件被害者以外の一般債権者の債権放棄が法的に成立しないために、事件被害者への賠償が損われるとのことで、こうした事実をアレフに伝えても、誠意ある対応が見られないとのことです。

 また、1996年にオウム真理教に対して下された破産宣告の際に、破産債権者としての届出を行っていなかった事件被害者(未届被害者)への賠償も行われないことになります。
 ひかりの輪としては、 アレフが事件被害者への賠償を損なわないことを求めています。


5,アレフが法的な賠償責任を無視し始めた疑い

 アレフは、賠償金の支払いについて「道義的な責任に基づく支払い」と主張していますが、アレフには、単に道義的な責任だけでなく、オウム真理教破産管財人との間で2000年に締結し2005年に改めた賠償契約に基づく法的な賠償責任があり(※末尾資料②参照)、その債務はいまだに履行されていません。
 そこで、ひかりの輪としては、アレフが、あらためて法的な賠償責任を認め、債務の履行のために、新たな賠償契約を締結することを求めています。


※資料①
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●アレフ資金4億円越す 被害者への賠償額は減少
2012年1月19日 朝日新聞

 地下鉄・サリン事件などを起こしたオウム真理教から派生した宗教団体「アレフ」が持つ預金などの「流動資産」が4億円を超えた。公安調査庁によると、2000年に団体規制法に基づく観察処分が始まってから最高の額。一方で、事件の被害者への賠償額は減少している。
(略)
 事件により、オウム真理教は被害者に賠償する責任を負った。教団の破産手続きでは、被害者・遺族が求めた賠償などの債権総額は約38億円だったが、約21億円が未払いのまま09年3月に手続きが終了。その後、未払い分の債権を引き継ぎ、被害者への賠償を進める「オウム真理教犯罪被害者支援機構」に対しては、アレフは払っていない。一方、一般からの寄付などを受け取って、被害者支援団体に払うことで間接的に被害者を支援する基金に対しては、アレフは08年末から昨年10月までに計約6200万円を払っている。
 アレフの荒木浩・広報部長は「債権譲渡の有効性など疑問を投げかげたが、機構から返事が来ない。協議がまとまれば支払う」と説明する。それに対し、被害者救済の活動に取り組み、機構の理事も務めている伊東良徳弁護士は「支払いを中断させるための言いがかり。資産を増やしているなんて言語道断だ」と憤る。


●読売新聞 2010年3月18日6時35分配信記事

オウム破産手続き終了1年、賠償継続進まず

 被害者救済の役割を果たしてきたオウム真理教の破産手続きが終了して約1年。被害者・遺族への賠償を続けさせようという弁護士らと、教団側の交渉が思うように進んでいない。

 教団側は、松本智津夫死刑囚(55)への姿勢を巡り分裂しており、特に松本死刑囚を「開祖」と位置づける主流派(反上祐派)の消極的な姿勢が目立っている。
(略)

 オウム真理教が破産宣告を受けたのは1996年。債務総額は約51億円で、うち被害者分は約38億円に上り、破産管財人が教団資産を売却して被害者への配当にあててきた。
 昨年3月には手続きが終了したため、管財人は、賠償が済んでいない被害者などの債権約21億円分を、弁護士らで作る任意団体「オウム真理教犯罪被害者支援機構」(理事長・宇都宮健児弁護士)に譲渡した。同機構を通じ、被害者への賠償を続けさせるためだ。

 教団の上祐史浩元代表(47)が設立した団体「ひかりの輪」(信者数約200人)は昨年7月、同機構と合意書を取り交わし、賠償金の支払い義務があることを確認。その後、同機構に100万円を振り込んだ。これに対し、主流派の団体「Aleph(アレフ)」(同約1300人)は今月16日、1999年に設立された被害者支援団体「サリン事件等共助基金」に約360万円を支払ったが、同機構への支払いはまだで、今後の賠償方法を巡る交渉も停滞している。荒木浩・広報部長(41)は同日、都内で開いた記者会見で、被害者側の債権の同機構への譲渡や、オウム真理教被害者救済法に基づく国からの損害賠償請求については、「法的効力があるか確認中」と留保する考えを示した。

 こうした主流派の姿勢について、同機構副理事長の中村裕二弁護士は「組織の再興を狙っているのではないか。世間の関心が薄れる中、被害者の救済が済んだような雰囲気になるのは問題だと思う」と指摘している。


●毎日新聞 3月 17日19時19分配信記事

<地下鉄サリン事件>アレフ 賠償にあいまいな態度続ける

 20日で発生から15年を迎える地下鉄サリン事件などオウム真理教による一連の事件を巡り、教団の主流派で構成する宗教団体「アレフ」が被害者への賠償について、あいまいな姿勢を続けている。被害者側への支払いはしているものの、「道義的責任に基づく誠意ある対応」を強調し、不法行為の「賠償金」との表現は避けている。被害者側は「法的責任を認めず、賠償義務を免れようとするもの」と批判している。
(略)
 アレフは破産手続き終結後、元破産管財人が運営する「サリン事件等共助基金」に16日までに約3000万円を入金したという。しかし、機構には「債権譲渡が行われたかどうか確認できていない」として証明文書の開示を求めており、残る賠償金の支払い意思は示していない。

 機構副理事長の中村裕二弁護士は「債権譲渡の通知は届いているはずで、何を確認する必要があるのか分からない。言いがかりに過ぎない」と話す。

  これと別にアレフは被害者支援をしているNPO法人「リカバリー・サポート・センター」に02~09年、計1300万円を寄付している。一方、上祐史浩元 代表の分派「ひかりの輪」は09年7月、機構と残りの賠償金を可能な限り支払うことで合意し、235万円を払った。【伊藤一郎】

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※資料②

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         合 意 書

              破産者 オウム真理教破産管財人
                   弁 護 士 阿 部 三 郎

              宗 教 団 体 ・ ア レ フ
                   代表役員 村 岡 達 子

 標記当事者間で今般次のとおり合意し本書面を作成した。

第一 宗教団体・アレフ(以下「アレフ」という)は、旧オウム真理教(以下「旧教団」という)の数々の犯罪行為に基づく被害者及び遺族に対し心から謝罪し、破産者オウム真理教破産財団に対して次の事項を確認の上、破産債権の残債務全額を引き受ける。
 1 破産管財人との間の債務引受合意であること
 2 引受の主体はアレフであり、個人は含まれないこと
 3 アレフの債務引受は旧団体の破産手続上確定した債務であり、加害者個人の債務は含まれないこと
 4 第二項以下の支払約定と一体となった債務引受であること

第二 アレフは、前項の残債務のうち金九億六〇〇〇万円を平成一七年六月末日までの期間内に次のとおり破産管財人宛に分割して支払う。
 1 平成一三年六月末日までに二億円を第一回分割金として支払う。但し、既に譲渡ずみの信者名義の不動産と債権、送付ずみの現金四三六〇万円、車輌、その他の動産のそれぞれの処分価格を含むものとする。
  2 前項1による支払金を控除した残額七億六〇〇〇万円については、年間一億円を最低額とする分割払いとする。但し、本契約後、概ね一年毎に、双方はアレ フの弁済の実情を踏まえながら協議を行い、本文の支払方法について見直しを要すべき事態が生じている場合には、上方、下方修正を問わず、これを見直すもの とする。

第三 破産管財人は、裁判所との協議により、前項の支払金を含め財団として最終配当を行って破産手続を結了する。

第 四 破産管財人はアレフに対し、第三項の破産手続結了後、サリン事件等共助基金(運営委員長阿部三郎)宛、「オウム真理教に係る破産手続における国の債権 に関する特例に関する法律(平成一〇年法律四五号)」で定められた損害賠償請求債権者である被害者及び遺族の届出債権の残高に達するまで支払うことを申し 入れた。
 これに対し、アレフは、右申入れどおりの支払いをなすことを認めるが、支払いの時期、方法については、経済情勢や支払能力につき不透明 なところがある故、本合意成立後四年目の時期に協議をして弁済方法の確定をすることを申し入れ、管財人はこれを諒として、右申入れどおりの時期に改めて協 議をすることとした。

 右のとおり合意し、本書二通を作成し、後日のため当事者各一通を所持することとした。

    平成一二年七月六日

              破産者 オウム真理教破産管財人
                   弁 護 士 阿 部 三 郎

              宗 教 団 体 ・ ア レ フ
                   代表役員 村 岡 達 子

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

(注) 上記「合意書」第二に基づけば、アレフは平成17(2005)年6月末日までに9億6000万円を支払っていなければなりませんが、実際には約5億 6000万円しか支払えませんでした。そこで、アレフは、2005年9月に契約を改定し、支払期限を2008年9月まで約3年間延長しましたが、それでも 支払えませんでした。ですからAlephは、破産者オウム真理教から債権譲渡を受けたオウム真理教犯罪被害者支援機構に対して、「道義的責任」ではなく、「法的責任」を負っているのです


アレフ(Aleph)に対する要請:賠償契約の締結を

(1)Alephに早期契約締結を求めること

 最近の報道の通り、ひかりの輪は、オウム真理教犯罪被害者支援機構との間で被害者賠償契約を締結していますが、Alephは現在、オウム真理教犯罪被害者支援機構との間の賠償契約締結を事実上拒否しています。当団体は、この状況を憂慮し、Alephに対して契約の早期締結をこの場を借りて要求したいと思います。

(2)当団体が被害者支援機構に協力させていただいたこと

 被害者支援機構は、Aleph が賠償契約締結を事実上拒否していることに困惑しています。そこで、当団体は、Alephが賠償契約締結を拒否している真意や、誰がその意思決定をしていると思われるか等について、同機構から情報提供を求められましたので、それにご協力し、さらに、今後の継続的なご協力もお約束しました。

(3)Alephが賠償契約を拒否した経緯の問題について

 Alephの荒木広報部長は、先日の記者会見で、賠償契約に応じないのは、被害者支援機構への債権譲渡に関する質問に対する回答がAlephに返ってきていないからである旨、発表しています。
 しかし、同機構の中村裕二弁護士によれば、中村弁護士が行ったAleph批判発言をAlephに対して徹底的に謝罪しない限りは、賠償契約に応じないと、Alephは述べ続けてきたのです。それは、当団体も昨年来、同機構の方々からお聞きしてきました。
 当団体としては、中村弁護士のAleph批判発言は不適切とは思いませんし、また、徹底した謝罪を求めたりするのは、加害者側のとるべき姿勢ではないと考えます。

(4)Alephが賠償契約締結しない場合の重大な問題点

 被害者支援機構によれば、 Aleph は賠償契約なしで一定の金銭をサリン事件等共助基金に振り込んではいるものの、同機構との間の新たな賠償契約締結がない限りは、事件被害者以外の一般債権者の債権放棄が法的に成立しないために、事件被害者への賠償が損われるとのことで、こうした事実をAleph に伝えても、誠意ある対応が見られないとのことです。
 また、破産債権者としての届出を行わなかった事件被害者(未届被害者)への賠償も行われないことになります。
 当団体としては、 Aleph が事件被害者への賠償を損なわないことを求めます。

(5)Alephが法的な賠償責任を無視し始めた疑い

 Alephは、「道義的な責任に基づく支払い」と主張していますが、Alephには、単に道義的な責任だけでなく、オウム真理教破産管財人との間で2000年に締結し2005年に改めた賠償契約に基づく法的な賠償責任があり、その債務はいまだに履行されていません。
 そこで、当団体としては、Alephが、あらためて法的な賠償責任を認め、債務の履行のために、新たな賠償契約を締結することを求めます。

(6)最近の報道(アレフは事実上、契約締結を拒否していることについて)
◆読売新聞 2010年3月18日6時35分配信記事
 オウム破産手続き終了1年、賠償継続進まず

 被害者救済の役割を果たしてきたオウム真理教の破産手続きが終了して約1年。被害者・遺族への賠償を続けさせようという弁護士らと、教団側の交渉が思うように進んでいない。

 教団側は、松本智津夫死刑囚(55)への姿勢を巡り分裂しており、特に松本死刑囚を「開祖」と位置づける主流派(反上祐派)の消極的な姿勢が目立っている。

 オウム真理教が破産宣告を受けたのは1996年。債務総額は約51億円で、うち被害者分は約38億円に上り、破産管財人が教団資産を売却して被害者への配当にあててきた。

 昨年3月には手続きが終了したため、管財人は、賠償が済んでいない被害者などの債権約21億円分を、弁護士らで作る任意団体「オウム真理教犯罪被害者支援機構」(理事長・宇都宮健児弁護士)に譲渡した。同機構を通じ、被害者への賠償を続けさせるためだ。

 教団の上祐史浩元代表(47)が設立した団体「ひかりの輪」(信者数約200人)は昨年7月、同機構と合意書を取り交わし、賠償金の支払い義務があることを確認。その後、同機構に100万円を振り込んだ。これに対し、主流派の団体「Aleph(アレフ)」(同約1300人)は今月16日、1999年に設立された被害者支援団体「サリン事件等共助基金」に約360万円を支払ったが、同機構への支払いはまだで、今後の賠償方法を巡る交渉も停滞している。荒木浩・広報部長(41)は同日、都内で開いた記者会見で、被害者側の債権の同機構への譲渡や、オウム真理教被害者救済法に基づく国からの損害賠償請求については、「法的効力があるか確認中」と留保する考えを示した。

 こうした主流派の姿勢について、同機構副理事長の中村裕二弁護士は「組織の再興を狙っているのではないか。世間の関心が薄れる中、被害者の救済が済んだような雰囲気になるのは問題だと思う」と指摘している。
◆毎日新聞 3月 17日19時19分配信記事
<地下鉄サリン事件>アレフ 賠償にあいまいな態度続ける

 20日で発生から15年を迎える地下鉄サリン事件などオウム真理教による一連の事件を巡り、教団の主流派で構成する宗教団体「アレフ」が被害者への賠償について、あいまいな姿勢を続けている。被害者側への支払いはしているものの、「道義的責任に基づく誠意ある対応」を強調し、不法行為の「賠償金」との表現は避けている。被害者側は「法的責任を認めず、賠償義務を免れようとするもの」と批判している。

 96年に破産したオウム真理教の被害者に対する債務総額は約38億円。教団は破産手続きが終結した09年3月までに約17億円支払い、オウム真理教犯罪被害者支援機構が約21億円の債権譲渡を受けた。

 アレフは破産手続き終結後、元破産管財人が運営する「サリン事件等共助基金」に16日までに約3000万円を入金したという。しかし、機構には「債権譲渡が行われたかどうか確認できていない」として証明文書の開示を求めており、残る賠償金の支払い意思は示していない。

 機構副理事長の中村裕二弁護士は「債権譲渡の通知は届いているはずで、何を確認する必要があるのか分からない。言いがかりに過ぎない」と話す。

 これと別にアレフは被害者支援をしているNPO法人「リカバリー・サポート・センター」に02~09年、計1300万円を寄付している。

 一方、上祐史浩元代表の分派「ひかりの輪」は09年7月、機構と残りの賠償金を可能な限り支払うことで合意し、235万円を払った。【伊藤一郎】

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